いけだガイド > イメージしてください 池田での暮らし > 半農半Xみたいな暮らしのリアル

イメージしてください 池田での暮らし

半農半Xみたいな暮らしのリアル

Tくん
サラリーマン T君

田舎暮らしへのあこがれの一つに「農」に触れる暮らしへのあこがれがある方もいらっしゃるでしょう。

そんな農村での暮らしに池田を選んだ、サラリーマンT君の暮らしのリアルをご紹介します。

T君が池田町に来たきっかけ

特定非営利活動法人地球緑化センターの「緑のふるさと協力隊」として1年間派遣されてきたのがきっかけでした。

1年間の協力隊活動でT君が感じたこと

自分で生活を創る暮らしをしている方にたくさん会って、その方々とかかわる中で自然資源に囲まれた池田の暮らしに多くの感動を得ました。

逆に、長い歴史で受け継がれてきた自然資源を生かす知恵の多くが、今では高齢者しか持っていないものになってしまい、このままでは失われてしまうという危機感を抱きました。

T君が見た、自分で生活を創る暮らし、自然資源を生かす知恵とは?

地元のおばちゃんたち、おんちゃんたちは、季節その時々で、自ら手間をかけないと手に入れることができない贅沢な「しごと」と呼ぶものを持っていました。農の「しごと」は百の「しごと」(百姓)だったと。

「しごと」とはなんだろう

なめこ
なめこ採り

春は、おばちゃんの案内で山の中を分け入って山菜を採りに行き、それを塩漬けして保存する。

夏は、畑仕事が忙しい。その合間に涼をとりながらおばちゃんたちと話を楽しむ。

秋は、山に「たけ(キノコ)」を採りに入る。

冬は、集まって餅やみそ作りをする。年末にはそばを打つ。

そんな四季折々の農作業のほか、身の回りの道具を作り、自分で修理もする、自分で自然と共に生活を創るのが、農の生活での百の「しごと」でした。

T君が感じた農の生活の魅力

コンサートの模様
コンサートの模様

T君が気が付いた農の生活の魅力は「しごと」だけではありません。

遊びに行かせていただいていたおんちゃんから、猪や鹿の肉をいただいて、酒を酌み交わして楽しむ。地域のお祭りのおみこしを担がせていただきながら、人生の先輩や近所の若い人たちで語り合う。30年以上続くコンサートイベントで夜遅くまで「飲めや歌えや」で楽しむ。

お金で何でも手に入る便利なコンビニやサービスの行き届いた店はないけれど、気軽に日常会話を交わせる間柄や空間が池田にはあります。

それに、池田は稲作が中心なので、田んぼを中心に四季がダイナミックに町全体の空間を演出してくれる。

そんな農の空間、人間関係も魅力だったようです。

T君、池田に住む

T君は、その後サラリーマンとなり、池田で出会った奥様と池田町に住むことにしました。

それは、「将来自然に囲まれたところで、農的な暮らし(百姓)をしながら子育てをすることにあこがれた」という、よくある理由です。

T君に聞く移住の難しさ

T君は県外出身なので、池田にコネがあるわけでもなく、住居と収入、移動手段(自家用車)に困りました。ある一定の資産を持たず、定職なく暮らすというのは困難だと感じました。しかし、とりあえず、サラリーマンとなって毎月の収入もできれば、情報を取る手段(インターネットなど)も移動手段(自家用車)も賃貸住宅もそんなに苦労がないものでした。住む場所や働く場所は一昔前に比べて問われない時代なんじゃないか、むしろ働き方より生き方を問われる時代なんじゃないかとTくんは言います。

T君の今、これから

みそ作り
奥様が講師になって、
自宅でみそ作り教室

T君は、奥様と二人、池田に住みながらサラリーマンをし、休日は二人で「てづくり」の暮らしを楽しんでいます。もちろん、地域のことにも参加し、ご近所家族、仲間と楽しんで暮らしています。

狩猟免許も取って、少しずつスキルアップを図っています。近い将来、「生きるための知恵をたくさん持っている諸先輩方」からもっと学ぶ時間を持って、そういう知恵を次世代につなげていけたらと考えています。

T君のリアルな生活から垣間見る「半農半X」なくらし

T君は、平日は普通のサラリーマンとして生活費を稼ぎ、休日は農の暮らしを楽しんでいます。

T君が当初、収入と住居と車で困ったと言っていたように、よくある農村移住イメージの「田舎の広い古民家で、農業だけで生活する」というのは夢のような話で、やはり現実的ではなく、金銭を稼ぐ手段は別に必要です。

また、休日に畑をやってみたいと言っても、池田に地縁がないと土地もなく、なかなか難しいかもしれません。畑は、地元の人にとって先祖から受け継いだ大事な財産ですから。でも、一度おばちゃん、おんちゃんたちと仲良くなると、畑を貸してもらうこともできるようになるでしょう。

それに、池田は車がないと不便ですが、福井県内どこに住んでも車なしでの生活はほぼ不可能です。そんな中、池田町は、企業の多い近隣市へは車で30分程度です(近隣市に住んでも渋滞で通勤に30分以上かかる人はたくさんいます。)。平日はサラリーマン、休日は農的生活を楽しめる環境にあります。ヨーロッパでよくある二重生活に似ていると思いませんか?

このページを評価する

ウェブサイトの品質向上のため、このページについてのご意見・ご感想をお寄せください。